「男のために化粧をしているうちはお子ちゃま」 男のために化粧しているんだから奢られて当然という主張を吹き飛ばすパワーワード
netgeek 2016年10月9日
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このフレーズが登場するのは、大阪の阿倍野区にある化粧品店のポスター。可愛らしいおばあちゃんが語りかける。
このおばあちゃんに満面の笑顔で言われてはかなわない。男性に媚びるのではなく、自分自身が美しくなるために化粧をするという姿は清々しい。このポスターに対し、ネット上では共感の声が多く集まった。
この化粧品店は、大阪の「文の里商店街」というところにある。商店街活性化のため、総勢60人の若手クリエイターに頼んで各店舗のポスターを作成したところ、他にもユニークな作品がたくさんできた。
素晴らしい作品の一部をご紹介したい。
▼中山菓舗「1個ぐらい食べてもバレへんよね」。お店のおじいちゃんが可愛らしい作品。和菓子の美味しさが伝わってくる。
▼オカジマヤ酒店「水のロックお湯割りでーっ!」。下には「若いうちはやっぱ飲んでなんぼや」とのキャッチが。
▼元祖漬もんや「切り口に、大量の塩をぬりこんでやった」。「いじめられた野菜はうまい」というキャッチとの相乗効果を狙ったシュールな作品。
▼ブティッククロサワ「いいものを安くできるわけないやろ!」。いい意味での頑固さを、関西弁のコミカルなトーンで上手く表現している。
▼七福屋「中国からやってきた栗田店長はお好み焼き屋を始めましたが、『中華の方がおいしい』と言われ迷っています。あなたはどう思いますか?」。関西らしく、笑いを取りにきた作品。
▼熊成寝具店「おやすみなさい。いってらっしゃい」。一転、ファンタジックな作品。いい夢を見るには、いい寝具からというのをホッコリ表現している。
▼魚ひろ「『自分が作った』ゆうてだしてええよ」。醤油の匂いまで感じられる写真の力と、関西弁のとぼけた感じがうまくマッチしている作品。
▼久保書店「立ち読み ほんまはあかんけど まあでも、ええで~」。こちらも関西弁のゆるさを使って、本屋という堅苦しさを和らげた作品。
▼大嶋漬物店「ポスター?はよ作ってや。死ぬで」。おじいちゃんと共にお店が長年続いてきたという歴史を感じる、強烈なインパクトの作品。
▼大嶋漬物店「やっと気付いた。この仕事、しんどい」。おじいちゃん2連発。とぼけた台詞でも、人生の重みで様になるのはさすが。
冒頭ご紹介した化粧品店のポスターをはじめ、文の里商店街のポスターにはハッとさせられるフレーズが多い。一生懸命コツコツ働いてきた人たちの言葉だからこそ、素直に受け取ることができるのだろう。