やたら褒めて伸ばしてくれる京都区役所の階段は使うとすごくいい気分になれる
netgeek 2016年3月20日
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3月17日、Twitterに投稿された4枚の画像は「確かにすごく褒めちぎってきている」と話題になった。
▼まず目に飛び込んでくるのはエレベーターではなく階段を選んだあなたへの賞賛の言葉。言葉遣いがなんだか優しい…。
▼どんどん褒めてくる。左側には赤い字で消費カロリーが書かれており、自然と体にいいことをしているというポジティブなイメージが植え付けられる。
▼この区役所に来たらついこのメッセージが読みたくなって階段を選んでしまいそうだ。読み進めていくとどんどん上がっていく。
▼ウキウキな気分であっという間に3階に到着すると労をねぎらってくれた。相当な褒め上手だ。
一体誰がこんな階段をつくったのだろうか。お固い場所なだけによくぞここまでユニークな試みを導入できたものだと感心してしまう。こちらは正確には京都市下京区にある区役所の階段のようだ。ネット上では「嬉しい」「励みになる」「よそも真似すべき」などと大変盛り上がった。
同じメッセージでも伝え方次第で人のモチベーションは大きく変わるものだ。
こちらはキヤノン電子に設置された特殊装置。スタッフのだらだら歩きを禁じるために5mを3.6秒以内で歩かないと警報が鳴る仕組みになっている。「急ごう、さもないと会社も地球も滅びてしまう」というメッセージがやけに大げさで「こんな会社では絶対に働きたくない」「ブラック企業に違いない」などとバッシングされた。
▼そういえばオフィスからイスをなくしたのもキヤノン電子だった。この改革を実施した酒巻社長は「能率があがった」とご満悦な様子。従業員を奴隷としか思っていないような印象を受けてしまう。
さてこうしてみると、京都区役所の褒めて伸ばす方針とキヤノン電子のムチで叩く方針は相反した事例といえる。いや、しかし京都区役所も飴ばかりではなくときにはムチも使うのだろうか。エレベーターに「階段使えクズ」などと書かれていないか心配になってきた。それはそれで階段を使う気分になってうまく教育されるのだが…。