「学年ビリギャル慶應合格」をもてはやす世論に大学教授が喝!「努力して夢が叶うのは当たり前。社会的には努力してもどうにもならない貧しい子供を支援して大学に行かせるべき」
netgeek 2015年5月5日
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塾講師のちょっとしたエピソードが書籍化され、ついには映画化まで実現した「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」。嘘のような成り上がりストーリーに世間が注目する中、ある大学教授が正論をぶっこんだ!
教育学・教育社会学を専門とする中京大学の大内裕和教授がツイートした短い文章は的確に本質を突いている。これはすごい!
確かにそのとおりだ。社会としてはしょうもない感動モノに注目するのではなく、努力しても夢が叶わない人々にこそ救いの手を差し伸べるべきであろう。
なお、学年ビリギャルのストーリーには都合の悪い事実を隠しているという批判も寄せられている。
「偏差値60超えのもともと頭がいい高校の生徒だった」、「中高一貫校に受かった受験エリートだった」、「慶應といってもSFCで受験科目は英語と小論文だけ」、「大手広告代理店が猛烈にステマした」などという批判が集まっているのだ。
関連記事:偏差値30から慶應合格を果たした学年ビリギャルが素顔を公開。普通に真面目で賢そうな顔じゃないか…
大内教授はさらに努力論とは別に「努力してもどうにもならない状況の子供がいる」ことを痛切に訴えかける。
公平・公正な社会をつくるためには、国民ひとりひとりがこのような観点に意識を向けるべきであろう。日本国民はもっと思慮深くならなければならない。
漫画やドラマでは、よく不良が更生する感動の話があるが、マイナスが標準に戻っただけで偉くもなんともない。
むしろマイナスにならないように真面目に生きてきた人のほうがよっぽど褒められるべきなのだ。人の道を外れて元に戻るなんて一時的に楽なほうに逃げるだけで誰でもできる。ビリギャルは単にサボってただけで、奇跡でもなんでもない。