ジム・ワトキンスが西村ひろゆきから2ちゃんねるの経営権を奪えた「ただ1つの理由」
netgeek 2014年2月21日
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結論を先取りすると、西村ひろゆき氏が実権を失うこととなった最大のミスは、2ちゃんねるの経営権を自身が運営するパケットモンスター社からジム・ワトキンスが運営するレースクイーン社に委譲したことにある。
2ちゃんねるの法的な所有者はもともと西村ひろゆき氏が経営権を持つインドネシアのパケットモンスター社にあったが、新聞等の報道により、ペーパーカンパニーであることが明るみになった。損害賠償請求を免れるために、つくった会社なのに、実質的な経営者がひろゆきだとばれては意味がない。もう訴えを起こされるのはごめんと、慌てて2013年3月にパケットモンスター社を解散。
その後は経営権をレースクイーン社に委譲した。このレースクイーン社というのは実態が明るみにでていなかったが、実はジム・ワトキンスがフィリピンにてつくった会社である。その証拠として2chのドメイン情報を調べるとレースクイーン社の名前が出てきて、管理者の欄にジム・ワトキンスの名前が確認できる。
この時点で正式な2ちゃんねるの所有者はジム・ワトキンスに代わっていた。とはいえ、儲けの分け前は依然として変わらず、ひろゆきは広告費を、ジムはサーバー代と●の売上を貰う立場にあり両者とも美味しい汁を吸い続けた。もちろん、経営の主導権は、ひろゆきにあり、一応書類上はジムさんの会社にしてあるけど、最終決定権限を持つのはひろゆきである。責任の所在を曖昧にしてなあなあの関係が続いた。
事態が急変したのは、●の個人情報流出騒動があってからである。●という大きな収入源を失ったジムはサーバー費を賄うことができず、従業員も解雇。削除人によると、「サーバー屋のほうにはもうスタッフがいない」ということであった。ジムは、のらりくらりと責任を回避するひろゆきに相当腹がたったという。
パートナーの信頼を失い、自身の会社の資金繰りが悪化してなりふり構っていられなくなったジムは、2ちゃんねるを乗っ取るという強行手段にでる。もっとも法的な所有者はジムにあるのだから、「乗っ取る」というよりも、ひろゆき一派を「追い出した」というほうが正しいだろうか。
余計な口出しをするひろゆきがいなくなって、自由に経営ができるようになったジムは●の販売復活や過去ログの公開、海賊版ログ保管庫の禁止などの施策を打ち出した。このマネタイズが成功すれば、2ちゃんねるは閉鎖せずにすむだろう。
総合すると、ひろゆき自身も、損害賠償を免れるためにお友達のジムに名目上だけ経営権を移したつもりであり、まさか実権を奪われることになるとは思っていなかっただろう。
飼い犬に手を噛まれるとはこのことか。
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