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【炎上】明治時代の建築物ファミリアホールを取り壊してタワーマンションをつくる話

netgeek 2016年6月26日
 

明治33年に建設された神戸のファミリアホールが売却され、新たにタワーマンションが建設される計画が進んでいる。同建物は神戸市の景観形成重要建築物にも指定されていた歴史ある建物。景観の保護、予算、経済効果や土地の活用といった様々な観点から議論が巻き起こっている。

外装の一部を保存する方向で設計が進められているものの、今回の計画に対しては賛否両論のコメントが寄せられている。文化財保存の難しさを垣間みることが出来る事例だ。

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▼JR神戸駅のすぐそばに立つファミリアホール。

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▼建設当初は三菱銀行神戸支店として使用された。

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▼もし耐久化工事をした場合は、15億円ほどかかるという。建て替えたほうがよいというのも分からないでもない。

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▼ファミリアホールは老朽化が著しく、耐震性にも問題が出てきていた。

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欧州では、景観保護に対して厳しい規制を設定している国が多く、古い建物を街にとけ込むように保全している。日本は地震も多く一概に議論することは出来ないのだが、歴史的な建物が取り壊される度に、もう少し行政が保護に協力することは出来ないかという疑問の声はよく寄せられる。

今回の件についても、現存する数少ない明治時代の建物の一つであることから惜しむ声が多く聞かれた。しかし、現実的に解決困難な問題は看過できない。維持費や修繕などの財政面の問題や耐震性への疑問、またより経済効果の高い施設を建てた方が良いのではないかと、建替えを容認するコメントも多数寄せられている。今回は、特に財政面から維持が難しいとして売却されたこともあり、理想とは対照的にそのままの形で保全するのは難しいだろう。

ちなみに今や世界遺産になった白川郷の合掌造りは集落内から保護活動が始まっている。

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文化財保護の背景には住民の並々ならぬ努力が隠されている。綺麗ごとだけではなく、実際に時間や人手、お金の3つが揃って初めて文化財の保護が成り立つということだ。今回の件を受けていっそう議論が活発になることを望む。

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